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イタリアの観光情報 ― ミラノとミラノ周辺の宮殿



宮殿では、宮殿自体が世界遺産に登録されているトリノジェノヴァが特に有名ですが、宮殿としてではないにしても、同じく世界遺産に登録されているマントヴァヴェチェンツァにも、すばらしい宮殿があります。でも、ミラノの街を歩くといたるところに宮殿があります。ミラノだけではありません。ミラノ周辺の都市も宮殿だらけです。それらのほとんどは、今でもオフィスやアパートとして現役で使われています。但し、王宮と呼ばれる宮殿は、博物館、美術館、市庁舎等に利用されていて、観光名所となっています。

 

ミラノとミラノ近郊の宮殿

ミラノにもドゥオモ傍の王宮、市営公園にある旧王宮は、博物館になっています。また、ドゥオモの近くの宮殿は官庁舎として使われていますが、、一時的な催し物会場に使われることがありますので、そのときには、宮殿の中に入ることが出来、きれいな装飾、絵画、フレスコ画や当時の貴族が使用した家具などを見ることが出来ます。そんなときは、必ず見学者の列がありますので、それを逃さないことです。

 

ミラノ近郊の街にも宮殿がありますが、ミラノ市街と同様に、大きな宮殿は博物館、美術館、市庁舎等に使用されています。ですから博物館や美術館に入るときは、展示されている絵画や彫刻だけ見るのではなく、その建物自体や家具等にも目を向けることが大切です。展示されている絵画や彫刻よりも素晴らしいフレスコ画を見ることが出来ることが頻繁にあります。ミラノ近郊には、広い敷地を持つ宮殿もあります。そこには、広い庭園があり、そこに住む人々の憩いの場にもなっています。モンツァの王宮がその代表的なものです。庭の中にはF1サーキットまであり、広い庭園を歩くと丸1日以上かかるそうです。

 

ミラノ周辺の宮殿

ミラノ周辺でも、宮殿は、郊外の別邸として建てられた広い敷地を持っているものから大きな街の宮殿まで、どこに行っても見ることが出来ます。その中で、やはり、トリノジェノヴァトリエステにある宮殿が群を抜いています。トリノの王宮とマダマ宮殿は、サヴォイア家の宮殿ですので、フランス貴族の雰囲気があります。外観もそうですが、内側の装飾や家具も洗練されています。ジェノヴァの赤・白の宮殿は、やはり、海の商人の街ですから、お金持ちの商人が海外から集めた調度品が展示されています。トリエステのイタリア統一広場に面した3つの宮殿は、オーストリア・ウィーンの雰囲気となります。宮殿の外観もサイズもイタリアの宮殿とはまったく異なり気品が溢れています。

 

世界遺産であるヴェチェンツァも宮殿の街です。パッラーディオの街と言われるほど、パッラーディオとその弟子が設計した宮殿が並んでいます。特に有名な宮殿が、ヴェチェンツァ郊外にあるロトンダです。丘の上に建つこの宮殿は、まるで彫刻のようです。アメリカのホワイトハウスや日本の国会議事堂もパッラーディオの影響を受けていると言われています。

 

その他の街にも宮殿はいっぱいありますが、印象に残っている宮殿は、モデナのドゥカーレ宮殿、ブレーシャのロッジァ(これもパッラーディオの設計)、マントヴァのドゥカーレ宮殿とテ宮殿、ピアチェンツァのイル・ゴティコ宮殿等を直ぐにあげることが出来ます。これらの宮殿の中には、予約要だったり、ガイド付きの入場しか許されないところがありますので、観光するときには事前に調査をして、入場できることを確認したほうが良いと思います。

 

ミラノ周辺の劇場

宮殿ではありませんが、ヴェチェンツァにはパッラーディオが設計したオリンピコ劇場があります。オペラ座のように大きな劇場ではありませんが、古代ギリシャやローマの劇場を、室内に再現したものです。このヴェチェンツァのオリンピコ劇場は、パッラーディオの最高傑作だと思います。

 

オリンピコ劇場は、ヴェチェンツァの他にもあります。同じく世界遺産であるサビオネータのオリンピコ劇場は、小さな劇場ですが、遠近法をフルに取り入れた素晴らしい建物です。また、パルマのピロッタ宮殿の中にはファルネーゼ劇場があります。いずれも舞台と客席が木造で趣のある建物で一見の価値があります。


 


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